(財)天風会 鎌倉賛助会
活動報告

2009年 7月 11日 講習会報告

鎌倉講習会前講
                                山下 晃司

 皆さんこんにちは!ただいまご紹介いただきました山下と申します。
 今日は「天風会に入会したきっかけ」「日頃はどのような実践・行修をしているか?」「そして、どのように自分は変わったか?」という3点を中心にお話したいと思いますが、私は、日頃、日常生活の中では特に『言葉』に気をつけています。前半は、そのきっかけとなったお話をさせていただきます。

 ちょうど1月前、4年ぶりに献血に行きました。献血を始める前には、医者が問診をし、血圧検査や血液検査をするのですが、しっかりクンバハカして血圧を測ったら、お医者さんが「上が110、下が73。いやぁ、良い血圧ですねえ!」と褒めてくれたのです。血圧を測って今まで褒められたことは無かったので、私が「そんなに良い血圧ですか?」と尋ねたら、「4年前の献血の結果がここにありますが、山下さんは4年前、上が143でしたよ。どうしてこんなに良くなったのですか?」と聞かれたので「クンバハカと、心身統一法を10年間続けてきたお陰と即答しようと思ったのですが、それは言えないので、ここ10年ほどヨガの健康法をやっていまして、呼吸法や座禅を毎日やっているからですかねえ?」と答えましたら、「そうですねえ、呼吸や座禅は自律神経の働きに良い影響を与えますから、う〜ん、私も何かやらないといけないなあ」とそのお医者さん、私と同年代だと思いますが、感心してくれました。

 血圧を褒められたことが、私にはとても嬉しかったです。と言いますのは、私が高校2年生になったばかりの頃、身体がだるい日が続き、頭痛も続いたので、掛かり付けのお医者さんに相談をしました。検尿や心電図では異常はなかったですが、血圧の検査をしたら、上が170で下が30という通常では考えられない結果が出たのです。また、貧血も重なったため、学校へは行っても良いが、部活や体育は禁止、辛い物や塩分をなるべく取らないという食事制限もされ、そして薬を飲んで様子を見ることにしました。しかし、そのうちに、首の後ろや肩が締め付けられるような症状も出たので、「何か障りがあるのでは?」と心配になって近所で占ってもらったところ、「障りがある」と言われました。お祓いをしてもらい、お守りを作ってもらい、その時は良くなった気がしましたが、1週間ほどするとまた具合が悪くなりました。そこで、実家から2時間ほど離れた街の総合病院を受診しましたが、やはり原因が不明で、「原因がわからないから治療ができない。だから夏休みになったら1月か2月ほど検査入院しましょう!」と事務的に言われ、ショックを受けました。今の私でしたら、信念が少しずつ出来てきましたから、入院しろと言われても平気ですし、お祓いなんか受けませんが、当時高校生だった私は、なぜこんな身体になったのか、もしかすると高校をやめなくてはいけない、一生治らなかったらどうしようと取り越し苦労をし、すごく心配になりました。

 総合病院から帰った日、その掛かり付けのお医者さんに「夏休みに入院して検査することになった」と報告しました。先生はしばらく考えていて、「山下君は学校へ行きたいか?」と突然聞くので「行きたいです」と答えたところ、「運動はしたいか?」と聞かれたので「はい、やりたいです」と答えました。すると先生が、「うん。山下君の身体のことは私が責任を持つから、毎日高校へ行って、元気に運動して、好きな物は何でも食べなさい。そして今日からは薬も出しません。その総合病院で検査入院などしなくて良いですよ。何かあれば私が責任を持ちますから!」と言ってくれたのです。

 しばらくは体調が悪いこともありましたが、「ボクの身体は先生が守ってくれている」という絶対の安心感があったので、中学から始めたバレーボールは高校だけでなく、大学、社会人まで続け、20代後半からは、毎日ランニングを続け、フルマラソンやハーフマラソンにも何度も参加しています。天風先生に「大丈夫だ」と言われて、元気になられた方は何万人も居ると聞いておりますが、私もその先生の一言で本当に元気になりましたし、自分はそういう先生と出会えて運が良かったなあと思いました。

 今、私は大学で学生担当の仕事をしていますが、この高校時代の経験と、天風先生・心身統一法の教えもあって、言葉は本当に大切にしなくてはいけないと気をつけています。例えば、学生を叱るときは、感情で怒ると結局反発を買うだけで何も好転しませんから、廊下に呼んで、手短に静かに話をすると学生も素直に聞いてくれます。逆に褒めるときは、みんなの前で長い時間を掛けて褒めます。先日の話ですが、ある学生が窓口に来て、「サッカーのゴールキーパーをやっていて、小指の先の骨が欠けた」と傷害保険の手続きに来ました。すると、隣の席の係長が「骨折するよりも骨が欠ける方が治りにくい」とその学生に話すのです。係長にしてみれば心配して言ったつもりですが、心の底ではおそらく自分の知識をひけらかしたくて言ったと思うのです。その学生にしてみれば、落ち込んでいるのに骨折よりも治りにくいなんて話はショックですよね。ですので、私はその後、「君は若いから治りが早いよ。それに小指だからとりあえず日常生活に支障がないから良かったね」と声を掛けたら、顔つきが変わったのです。このように学生達と接していると、「山下さんは普通の事務の人と違う!」といった評判も立ってきたのですが、これは天風会・心身統一法のお陰だと思っています。

 さて、後半は、「天風会に入会したきっかけ、日頃の実践、そして自分がどのように変わったか?」という話ですが、私が初めて天風先生を知ったのは、17年前に急性虫垂炎で入院した時に、偶然読んだ宇野千代著『天風先生座談』がきっかけです。私にとって入院は初めての経験で、主治医からは具合が悪くなれば直ぐに手術をすると言われ、本当に不安でしたが、本を読んでいるうちに、医者や薬が病気を治すのではなく、患者自身が持つ生命力で病を治すということを知りました。また、心は川上で、身体は川下、だから身体だけを治そうとするのは片手落ち、心の方面から直さなくてはいけない、身体が悪くても心まで悪くなる必要があるのか?といった話が出て来ました。しかも語り口は落語を聞いているようで、私は笑いながらも感動し、そして人間の生命力は強いんだと心がワクワクしてきました。読み終わる頃には、不思議なことに、腹痛も身体のだるさも少し取れてきて、翌日、入院して3日目、手術をしないで退院が出来ました。

 『天風先生座談』に影響を受けた私は、その後、天風先生関係の本はほとんど読みましたが、天風会に入会しようとまでは考えませんでした。
 しかし11年前、職場の上司のあまりに理不尽な態度に大喧嘩したことがきっかけで、これではいけない、何が起きてもビクともしないような強い心になりたいと思い、天風会入会を決めました。また、天風会入会前の私は怒りやすく、悲しみ、怖れることが多く、直ぐにくよくよしたり、取越し苦労で心配したり、悩むことも多かったため、そういう自分を変えたいとも思っていました。

 さて、私の日常の行修ですが、朝起きると布団の上養動法を行い、甦りの誦句、力の誦句、我らの誓いを誦えた後、一人マッサージ、呼吸操練・統一式運動法・積極体操、水浴びをします。そして、折ある毎にプラナヤマ、養動法を行い、寝る前は観念要素の更改を兼ねて天風先生の本を読んでいます。また、朝の出勤前と寝る前に安定打坐を行い、日常は特にクンバハカに気をつけています。

 心身統一法を続けて自分が変わったことですが、入会して半年経った頃には、精神的な面よりも身体面で効果が現れました。長年患っていた前立腺炎や腰痛が治ったのです。また、以前は年に1〜2回風邪で寝込むことがありましたが、ここ8年間は一度も医者にかからず、風邪薬も漢方薬以外は服用せず、寝込むような風邪も引かなくなりました。
 精神的な面では、神頼みをしなくなりました。私の祖父は、父方・母方とも神道の禰宜(ねぎ)をやってこともあり、朝晩神棚を拝んで、何かあったら神様に頼むということが子どもの頃からの習慣でした。ですので、初めにお話ししました体調が悪かった高校時代にお祓いをしてもらった次第です。先ほどの前立腺の話でも、入会前は薬師如来に参拝する度に「治してほしい」とお願いし、“びんずる尊者”には前立腺と同じ患部をさわって治そうとしたこともありましたが、今考えると本当に無知でした。

 また、以前は失敗をすると落ち込むことが多かったのですが、今は、失敗があると「よ〜し、次は気をつけよう!」と前向きに考えることが出来るようになりました。少しずつ自分を客観的に見られるようにもなり、今怒っているな、取り越し苦労をしているな、心配しているな、そういうことがわかるようになりましたが、しかしそういう時に、気持ちをパッと切り替えることが出来ないので、そこは自分の課題だと思っています。

 最後の話になりますが、私自身は天風道・心身統一法を生涯続けて、死ぬまで成長したいと考えていますが、同時に、自分だけが成長すれば良いのか?心身統一法を人に伝えること、広めることが大切ではないのか?と数年前から考えるようになりました。私の住んでいる静岡県内には賛助会が無いため、鎌倉賛助会の大久保代表に相談しましたところ、鎌倉の皆様のバックアップで、昨年、「静岡の集い」を立ち上げさせていただきました。お陰で平均して15〜20人の方にご参加いただき、先月は何と32名の方が参加してくださり、行修を担当された金子さんと中台さんを含め34名で行修を行いました。
 そして、静岡の集いを始めて1年経ちましたが、面白いと言いますか、不思議と言いますか、一所懸命顔晴(がんばっ)ていると、周りが後押しをしてくれるようになるように思うのです。静岡の集いには、毎回参加してくださるお医者さんがいますが、その方が自分の経営されている「老人介護施設」を、静岡の集いのために無償で会場を提供してくださるようになったのです。行修を主催していて一番困るのは会場が確保できないことですが、これがクリアできたことは本当にありがたいと思っています。

 それから、静岡の集い参加者が、自分の知り合いを連れて来てくれるようになりました。これ嬉しいですよね。集いに参加しても、何も得るものが無かったり、後味が悪かったりしたら、人を連れてくるどころか、その本人が来なくなりますよね。ですから、静岡の集いは良い所だと言って、新しい仲間を連れてきてくださるのが本当にありがたいです。

 もう1つの話ですが、この春の修練会の後、鎌倉賛助会のランニング愛好会“あまつかぜ”をつくりましたが、一緒に走る仲間がいると非常に励みになります。私はほとんど毎日走っていまして、市民マラソンとか結構参加していますが、例年、6月に入って気温が高くなるとどうしても練習する距離が減ってきます。ところが“あまつかぜ”代表の迫田さんが、平日の夜に18Km走り、先月の大船体操教室の後、迫田さんと鈴木さんが28Km走ったという話を聞くと、私も燃えて来ると言いますか、鼓舞されて、例年よりも長い距離を走っています。ランニングの好きな方はぜひ入会していただきたいと思います。

 同じ様に、一緒に行修出来る仲間がいること、これは本当に励みになりますね。そういうことで、これからも皆さんと一緒に行修に励みたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。
どうもありがとうございました。

鎌倉商工会議所






鎌倉商工会議所 前






講習会次第の看板






講演台に飾られた美しい活花






前講風景






プロジェクターで分かり易い講演






100人近くの方が聴講しました


賛助会員募集
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